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ポーター

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オススメ度:☆☆★★★
オススメポイント:やっぱり大人には無理
ポリアンナの青春 (岩波少年文庫)
ポリアンナの青春 (岩波少年文庫)高田 美苗

岩波書店 2004-01
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おすすめ平均 star
starその後のポリアンナ
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冒頭:

ここはボストンのコモンウェルス街。デラ・ウェザビーは、そのとおりにある姉の家の堂々とした石段を、とんとんと軽やかにかけあがり、玄関のベルを勢いよく鳴らしました。



あらすじ・感想:


「幸せゲーム」なんて、子どもだからうまくいくんじゃないの?と書いた「少女ポリアンナ」に続編があった。
「ポリアンナの青春」。なんだか赤毛のアンシリーズを意識したような邦題。
あの極度のポジティブシンキングが大人になったポリアンナの中でどう変化していくのか、さて、読んでみた。

まずこの本は大きく二部に分かれている。一部は「少女ポリアンナ」のすぐあとの話で、保護者であるポリー叔母さんとチルトン医師がドイツに遊学した留守にボストンに滞在した期間を描いており、二部はその六年後20歳になったポリアンナの青春時代を描いている。

第一部は「少女ポリアンナ」とそんなに変ってはいない。
ポリアンナはボストンでもベルディングスヴィルに住んでいた時と同じように「喜ぶゲーム」(←今回の訳)で人々の心を開き、人生を変えていく。美しい資産家のオールドミスと姉の子どもという「少女ポリアンナ」と全く同じ設定のもと、浮浪児を引き取るというところまで丸々同じだ。違っているのは大都会ボストンの人々の冷たさ、他人に対する無関心に戸惑うポリアンナと、貧困の問題に少し踏み込んでいるところかな。

この話は、さらに進んで(ポリアンナにはさっぱりわけがわかりませんでしたが)、「貧乏人に施しを期待させて、いっそう貧乏にする」とか、「見境もなく与える害」や、「組織的に行われない慈善の悪い影響」などにつながりました。



また、売り子などをしながら都会で一人暮らしをする貧乏な娘たちの身持ちを堕落させようとする人々の存在についても、あからさまな言葉さえないもののかなりの部分を裂いて描いている。おそらく体を売っていたのであろう娘たちを救い出し更正させる慈善団体についても批判している。

「ただ、ときどき思うのは、まちがった方向へ行ってしまうまえに、どうして助けてあげないのかってこと。」



いよいよ、第二部。
なんとチルトン先生が死んでしまった!といきなりドラマチックに始まる。
「少女ポリアンナ」で恋が実り美しく朗らかになったポリー叔母さん、一転もとの気むずかしやさんに逆戻り。まぁ…。そこに弱り目に祟り目の、一家を支えていた鉄道株が暴落、貧乏暮らしに転落。ひどい…リスク管理ができてないわ。
そんな境遇で果たして「喜ぶゲーム」ができるのか?ポリアンナ。

「だから、彼女がそれをもうあきらめて、やらなくなっていると思いたくないんです。それに、大人になったポリアンナが、人々に向かって、何かに喜びを見つけなさいとしょっちゅうすすめているところなど、想像できません――ぼくはむしろ、ポリアンナがこれ以上、成長しないのを望んでいるんです。」



ほら、やっぱり作者も「子どもだからゆるされるけど…」って思ってたんだわ。
どんな答えを見せてくれるのかしら…?わくわくするわね。

チルトン先生が亡くなるまで住んでいたドイツでは、ポリアンナはいくつかの挫折を味わったようだ。
「もっと悪いことだってあるんだから今を喜ぶべき」という「喜ぶゲーム」がまったく役にたたず、むしろ人の気分を害する状況を見てきたことをジミー・ペンデルトンに打ち明ける。
「少女ポリアンナ」でポリアンナの紹介で大金持ちのジョン・ペンデルトンに引き取られた浮浪児ジミー・ペンデルトンである。
このジミーが6年経って背の高いハンサムな青年になっているのだ。
ハンサムといえば、第一部でやはり大金持ちのカルー夫人の養子になったジェイミーもまたハンサムな青年に成長している。

ハンサム率高し。

一方ポリアンナは美人ではないけれど話をすると魅力的な女性。

危険、ロマンス小説の予感。

もちろんこのハンサム二名と恋の鞘当があるわけで、その舞台もキャンプに行って荒ぶる雄牛に追われたポリアンナを助けるたくましい腕…。ジェイミーに想いを寄せる秘書…。
そしてお約束の「相手は自分に気が無い」と思い込んで忘れようとする相思相愛の若者たち。読者に「あーもう!好きなくせに!」ともどかしさを与えるのはポイントね。
若い人たちだけかと思いきや終盤には「少女ポリアンナ」で既に爺さん格だったジョン・ペンデルトンやカルー夫人まで巻き込み、果てはカルー夫人の生き別れの甥問題が再浮上するなど大騒ぎである。
ジミーとポリアンナの結婚を阻むジミーの血筋の問題も「実は高貴な家柄の末裔だったことが発覚!」と誰の葛藤も克服も必要としない運命濫用で片がつき、ほっと読み終わってみると…

大人になった少女ポリアンナが「喜ぶゲーム」とどう対峙しどう実践するか

という最重要テーマは、いったいどこへ?

ポリアンナの青春 (岩波少年文庫)ポリアンナの青春 (岩波少年文庫)
高田 美苗

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オススメ度:☆☆☆★★
ポジティブシンキング

少女ポリアンナ (岩波少年文庫)
少女ポリアンナ (岩波少年文庫)高田 美苗

おすすめ平均
stars考え方一つで人生が変わる
stars元気の出る本。
stars心洗われる作品
stars苦の裏返しは幸でもある
stars前向きなポリアンナ

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冒頭:

駅に向かう馬車のなかで、ハリントン家のお手伝い、ナンシーは、大きなため息をつきました。ナンシーの心のなかは、遠い町からたったひとりでやってくる、ポリアンナのことでいっぱいでした。



あらすじ:
冷たく杓子定規なポリー・ハリントンのもとへ、駆け落ちした姉夫妻の娘ポリアンナが孤児となって引き取られてくる。牧師だった父に教えられた「幸せゲーム」(別訳では「良かった探し」)で叔母ポリーや町の人々の心を解きほぐし幸せにするポリアンナだったが、あるとき自動車にはねられて・・・。


目次:

ひとりぼっちの少女
つめたい目
しあわせゲーム
うれしい罰
きたない子
おこりんぼおじさん
美しい髪
ペンデルトンのひみつ
うれしい約束
おそろしいできごと
ポリーの心配
きずついた心
お見舞いの人びと
ジミーのかつやく
すばらしい働き
しあわせの手紙




感想:
「幸せゲーム」(「良かった探し」)は、いやなことが起こっても明るい側面を考えることで幸せを見つけるゲーム。ポジティブシンキングの一種。
引き取られてきた子どもがとうの立った独身女性、いわゆるオールドミス、の心を溶かし、親子の絆を結ぶ、という類の話はいくつもある。
たとえば「赤毛のアン」と比べてみると、ポリアンナは単純でアンのようにロマンチックだったり理屈を言ったりしないので、子どもでも読みやすいだろう。大人の何年もに及ぶ確執や人生を左右するような問題を「幸せゲーム」(「良かった探し」)があっけなく解消してしまうので、ストーリーに読み応えはない。

みんなが幸せになるのも、「幸せゲーム」(「良かった探し」)の働きというよりも、その効果を信じて疑わないポリアンナの”勘違い”な言動にペースを乱された大人たちが、頑なな鎧を剥ぎとられ素直になった結果として幸せになるというのがからくりである。


ポリーはポリーで、ポリアンナのいっていることにかまわず話し続けます。
    (中略)
「きれいになんかなるものですか。あのジミーって子は、すこしぐらいあらったって、きれいにはなりませんよ。」
「いいえ、いいえ、見ちがえるおどきれいになるわ。いまのように髪をひっつめにしないで、ふわりとたらすの。さあ、おばさま、ここにすわって。あたし、くしをもってくるわ。」
おやまあ、ふたりの話はまじり合って、ごっちゃまぜです。ところがどういうわけか、それから二分後には、ポリーはいすにすわり、ポリアンナは、ポリーの髪をとかしていました。
ポリアンナのやさしい指先で髪をとかされながら、ポリーは不思議に思いました。
(どうしてこういうことになるのかしら。ポリアンナって、まったくおかしな子。)



読み返してみると、「こんな方法でうまくいくかい!」とも思う…。
でも大人の目で改めて見ると、方法云々じゃなく、これは言うなりになっちゃうよなぁ
ポリアンナが子どもだってのが、反則的に力強いからなぁ。
もともと希望そのものの子どもが、こんなにひたむきに幸せを信じきってたら、大概の大人はかわいくてやられちゃうかも。

少女ポリアンナ (岩波少年文庫)少女ポリアンナ (岩波少年文庫)
高田 美苗

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