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寺山修司

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作曲者本人の演奏が(たとえ演奏者としての腕前がそれほどでなくとも)演奏家や研究者に多くのヒントを与えてくれるように、作家自身による朗読は多くの謎を解き明かしてくれる。
正直に打ち明けると、「自作朗読の世界」を聞いて、与謝野晶子の短歌朗読は平凡な節で言葉の斬新さがまるくなっており幻滅した。それで与謝野晶子の価値が減ることはないが、大好きなので残念である。もっと型破りであろうと思っていたのだ。萩原朔太郎の乱暴な読み方には逆に感激したが。
時代時代における聞き手の好みなのだろう。私は国語教師やTVのアナウンサーのように淡々と節回しなしで読み上げられるのがいちばん美しく感じるが、話し言葉の移り変わりの激しさはやがてまた、今私が思い描いている読みかたにも顰蹙させるのだろう。

寺山修司は自作短歌をどのように朗読するのだろう。
実はそのことに並々ならぬ興味を抱いている。
寺山修司の短歌はうまい。

マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや


にがきにがき朝の煙草を喫うときにこころ掠める鴎の翼


煙草くさき国語教師が言うときに明日という語は最もかなし



選んだ三首ともが煙草の歌になってしまったが、偶然である。
新しいことばで技巧なく歌っている割には、言葉の密度が低くなっていないことが目を引く。それはおそらく基幹となる言葉の組み合わせ自体に飛躍があり、点在する言葉を結ぶ構造に物語がこめられているからだろう。(マッチ・海・霧・祖国)(朝・煙草・鴎・翼)(煙草・国語教師・明日)

一方、情念や肉体を感じないのも寺山修司の歌の特徴である。
ひとつには少年めいた社会への批判や憧憬が、もうひとつは映画を見ているような作りこまれた非日常の気配が、その原因だ。
そのため、美しく叙情的だけれども三十一文字を飛び出てくる歌心はない。

寺山修司の歌はある完結したイメージであるといえるだろう。

寺山修司自身による自作短歌の朗読を一度聴くことができれば、彼とその完結したイメージとのつながりを紐解くことができるのではないかと思うのだが、どこかにはあるのだろうけれど作家本人の朗読が見つけられずにいる。

「書を捨てよ、町へ出よう」

この映画の冒頭のように、津軽訛りでぶつけるように、やはり読むのだろうか。
そう考えると、趣がある。が、やはり少年である。

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概要:
寺山修司(1935-1983)は劇作家・詩人・歌人・演出家・小説家・映画監督。演劇実験室・天井桟敷主宰。

多彩なジャンルの表現を精力的に行い、47歳という短い生涯に多くの作品と多くの人材を生み出した。
青森から出てきた素朴さというエネルギーを抱えながら、鋭い天性で戯曲・詩・短歌それぞれの様式の美を直感的に理解し、その作品はエネルギッシュでかつ美しく整ったものとなっている。
代表作の一部:歌集「田園に死す」。エッセイ「書を捨てよ、町へ出よう」戯曲「血は立ったまま眠っている」「毛皮のマリー」

感想:
没後25周年を記念し昨年、角川文庫が打ったキャンペーンで、松山ケンイチが寺山修司の詩を朗読していた。1.「あなたに」 2.「愛の天文学」 3.「珊瑚」 4.「飛行機よ」 5.「時には母のない子のように」



寺山修司の詩は読後に音が聞こえる。(聞こえましたか? 潮騒の、飛行機の、音。)


松山ケンイチの朗読は上手とはいえないが、上手に演じるということを否定したのが寺山修司らの演劇だったのだし、松山ケンイチの若いくちびるでやわらいだ声でふてくされたように、「母のない子のように」と朗じられるのは、なかなかに良い。


さらにYOUTUBEから。

タモリの寺山修司のモノマネはさすが。話の内容までが寺山修司が言いそうなことを言うよね。



次は寺山修司自身が自身の演劇論をわかりやすく説明している映像。

(亡くなる前年の1982年に中野のライブハウスPlanBで行われた講演。4まであると思うので見てみてください)



青森なまりがずるいよなぁ。

彼らが提唱した演劇空間のあり方と、今現在のテキストとしての寺山修司演劇の正統性との矛盾も興味深い。

ロマンチックとは…
美しい夢を見がちな少女ではなく、
夢を追い恐れを知らぬ少年でもなく、
おとなである、と、いうことだ。と、寺山修司に思うのである。


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