びぶりおふぃりあ  ブックレビューとオススメの海外ドラマ・映画のあらすじと感想。顔面血管腫(赤アザ)カバーメイク体験談

白洲次郎

ここでは、「白洲次郎」 に関する記事を紹介しています。
はてなアンテナに追加   

タグ:白洲次郎 の記事一覧

| |


オススメ度:☆☆☆★★
オススメポイント:ダンディズム
風の男 白洲次郎風の男 白洲次郎
青柳 恵介

新潮社 2000-07
売り上げランキング : 1071
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


かっこよさって、信念を貫くことだと思う。
貫くっていうのは強さ。環境や状況に負けない、自分に負けないこと。
でも信念って何から来るのだろう。強さとか賢さとか、そういう属性からは出てこないもの。信念。
信念はきっと苦しみから生まれてくる。私はそう信じている。

白州次郎はかっこいい男だ。
二枚目でおしゃれで金持ちで学があって筋が通っていて骨があった。
資産家の息子として生まれた彼はケンブリッジに留学していたころを含め長く海外に在って世界情勢を知っていた。その達見から戦前から東京が空襲され日本が負けると見越し、都心を離れて鶴川で畑を耕して暮らしていた。
敗戦後の占領下、英語が喋れて政治もわかることからGHQとの交渉役に選ばれ、憲法制定に立ち会った。
吉田茂ら政府要人との関係が深く、表立った役職に付くことを嫌いながら常に昭和史の中心にい続けた。
ポルシェ911を乗り回し、ゴルフに興じる。弱いものに優しく、ユーモアを忘れない。
白州次郎は、そんな男だ。

こんな男もいた。戦争という時代にも。
でもこのことで、「こんなステキな人もいたんだ、日本だって捨てたものじゃない」なんて、第二次大戦の日本に関してはびこっている一面的な固定観念を簡単に和らげてしまうのは、安易すぎるだろう。
あの時代、軍部の台頭に反対しとどめようとした人々は数多くいたのだ。信念を持ち、強く賢く、気骨のあった人々が。でも彼らもどうすることもできなかった。彼らの多くは殺され追放され無視され、日本は大きな渦に飲まれて行った。その恐ろしさ。
どころか、東京裁判で裁かれた人々だって、信念を持ち、強く賢く、気骨があったのだ。優しくもあったろう、親切でもあったろう、命をだいじにもしたろう。その底のない恐怖。
誰も悪者になんかなってくれない。
でも悪いことは起こる。起こり続ける。続ける。

では何を考え続ければいいのか。
その信念を生み出した土壌を見るのだ。私の考えているとおり信念が苦しみから生まれるのであれば、その母たる苦悩を。それ以外の何かだと感じる人々は何らかのそれに代わる源泉を。
残念ながら、この本にはその源泉は、描かれて、いない。


☆面白い、と思ったらここをクリック!☆

ブログランキング


web拍手

関連タグ : 青柳恵介, 白洲次郎,

タグ:白洲次郎 の記事一覧

| |