びぶりおふぃりあ  ブックレビューとオススメの海外ドラマ・映画のあらすじと感想。顔面血管腫(赤アザ)カバーメイク体験談

2006年05月

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オススメ度:☆☆☆★★
オススメポイント:世界へのきっかけをもとめるひとへ
世界を見る目が変わる50の事実世界を見る目が変わる50の事実
ジェシカ・ウィリアムズ 酒井 泰介

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世界って、なんだ?
辞書を引いてみたけど、いまいちわからない。
宇宙の一部だったり、地球上の全てだったり、限定された分野のことだったり。
えぇ、そうか?そりゃーそういう意味もあるけどさ、ほんとのほんきの意味では、世界って、そんな意味じゃないんじゃないだろ?
しってるぜ、だまされないぜ、
世界っていうのはさ、世界ってことばはさ、
イコール、”全て!”だぜ。
だろ?そうだろ?
ちがうのかな・・。

そういう前提で、世界ってやっぱりよくわからない。
スベテガナンナノカ、ワカラナイ。
学問も情報も政治もこれだけ細分化して莫大な数になってる今、全ての知識を掌握することが世界を知ることだ!と志す気にはなれない。まして世界がシンプルな唯一の原理で成立している、と信じることは、この状況からは難しい。
世界中で起こっていることを、いくらでも知ることができそうに思うのに、私にあるのは、限定された時間とコミュニケーション手段と情報処理能力。

それでもできるだけいっぱいいろんなものを見て、いろんなことをきいて、いろんなことをさわって、世界を知りたい。本でも音楽でも人でも、できるだけ自分を開いて、入ってきて欲しいの。偏見がないとか了見が広いとかじゃない、ただただひたすら貪欲で。うえて、かつえて、かわいてる。欲しくて、欲しくて、たまらない。

好みってすごいよね、それは知ってる、ものすごい安心感。私も好きなものだけに包まれて、ぐっすり眠りたい。狭いところの安住感。時には何日間もそこに閉じこもっていたい。私にだって好みはあるし、疲れることもある。

だけど私、安住なんか、したくない。ぜったいに、したくない。私は本当に本当に知りたいの。欲しくて、欲しくて、たまらない。
なぜ私がここにいるのか、なぜいつかいなくならなければならないのか、なぜそのことに意味がないように見えるのか、なぜそれでもこの人生が生きるに足ると確信しているのか。
せめてそのかけらでも、この手につかみたい、それがどんないたましい形であっても、どんな醜悪な姿でも。その願いが叶うなら、安住などいったい何だろう。

「世界を見る目が変わる50の事実」は、これだけでは、世界を見る目が変わったりはしないかもしれない。世界にいる奴隷の数、同性愛で死刑になる国の数、世界の何十パーセントが電話を使ったことがないのか。扱っている問題は広く現代のテーマを網羅している。HIV、差別、貧困、南北格差問題、暴力、戦争、資源、投票率、環境破壊。どれも広い分深くは追求されていない。また、著者のは自分の見解を強く押し出すのではなく材料だけを提示することを旨としているので、心ゆるがされるようなメッセージ性はない。画期的なのは、突飛な比較ではあるけれど、新聞やニュースに出てくる統計的な数字を異種のデータと並べることにより、数値を新鮮にしていることだ。

数値のように無機質に見えるデータが、この膨大な情報を自分に取り入れる有効な手段であるのなら、その意味をやはり、知りたい、手に入れたい。残念ながらそれらの数字が語って聞かせることは、愛や希望ではない。世界は偏見と暴力に満ち満ちており、武力紛争に寄る死者よりも自殺者の方が多く、愛や希望など微塵もない。私たちはきっと良くなることを目指して進んではいない。悪くなることを目指していないのと同じくらい。

世界を知れば知るほどわかってくるのは、世界はなんら叡智など与えてはくれないどころか、世界は幼く、頼りなく、めくら闇にひたすら時々刻々初めてである刹那を生きている巨大な集合でしかないということだ。何も知らないことでは、私と、同じように。次の動きの予測がつかないことでは、集合であるがために、私より、ずっと激しくぶれ、揺れながら。

知れば知るほど、世界は美しい化粧を落としてくたびれた肌を明かしてくる。けれど、溢れる事実の羅列が、TVニュースで、新聞で、インターネットで、網膜の上をただ滑りぬけていくのでなく、すこしでもこの肌にしみとおってくるようでなければ、愛や希望などもっとも俗悪な妄想に過ぎない。


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