びぶりおふぃりあ  ブックレビューとオススメの海外ドラマ・映画のあらすじと感想。顔面血管腫(赤アザ)カバーメイク体験談

2007年03月

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ロング・グッドバイ
ロング・グッドバイレイモンド・チャンドラー 村上 春樹

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starsハルキ“マーロウ”はイカす・・・
starsうまいのは、翻訳か、原作か
starsギムレット
stars最初から最後まで
stars数十年の思い込み

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ハードボイルドとはかたゆで卵から転じ、冷徹・非情さを表す。
文学上、ヘミングウェイなどの感情を排除した文体による表現手法のこと。
またその応用とされるハメットやチャンドラーによって確立されたミステリーの1ジャンルもこのように呼ばれ、非情な探偵を主人公とする。
・・・念のため、辞書を引いてみた。

しかし、「長いお別れ」主人公のフィリップ・マーロウを非情という人はいないだろう。
ロマンティックなフィリップ・マーロウ。権力を嫌い孤独を愛す。誰かに痛めつけられてもめげない。金には興味がない。政財界の大物の圧力にも卑屈にならない。絶世の美女にせまられても虜にはならない。タフな男。
彼は出だしから最後まで、かっこよさを失わない。
これはある友情の物語である。孤独を愛する男が唯一友達と認めた男の名誉のために危険を冒して戦うのだ。
面白くはあるけれど、これはミステリーなのか?と思いながら読み進み、終盤になってやっとこれは本当にミステリーだったということを思い知らされる。事件は解決したはず、と思ってからさらにおどろきの真実が待っている。序盤マーロウが「ふたりの人間の命を救えるはずだった」、と述懐した数勘定が、最終的にストンと割り切れて収まってしまう。そんな展開が快い。
男同士の友情、そして美しい別れ。ヒロインの魅力が登場ごとに別の顔を見せるのも素晴らしい。
「ギムレットを飲むには少し早すぎるね」
この瞬間に痺れた。
ここで誰もが痺れるのだ、そう解るのに、それでも痺れずにはいられない。名作とはそういうものだ。
ハードボイルドの最後は事件解決による美しき平和でしめくくられはしない。戦いの続行が語られるだけだ。その孤独という生活スタイルそのものが彼の戦いである。彼が戦っているのは悪ではなく、群れることで必ず失われる正義なのだ。

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