びぶりおふぃりあ  ブックレビューとオススメの海外ドラマ・映画のあらすじと感想。顔面血管腫(赤アザ)カバーメイク体験談

2012年07月

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オススメ度:☆☆☆☆☆
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ミザリー (文春文庫)
スティーヴン キング Stephen King
文藝春秋 2008-08-05
評価

シャイニング〈下〉 (文春文庫) スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫) ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫) IT〈1〉 (文春文庫) スケルトン・クルー〈1〉骸骨乗組員 (扶桑社ミステリー)

by G-Tools , 2012/06/19


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ミザリー (文春文庫)
スティーヴン キング Stephen King
文藝春秋 2008-08-05
評価

by G-Tools , 2012/06/19



あらすじ:


ミザリーを主人公としたシリーズものの小説で絶大な人気を誇るポール・シェルダンは交通事故で下半身不随となったところをアニー・ウィルクスに助け出される。ポールの熱狂的ファンだったアニーは精神を病んでおり、彼を人里離れた自宅に監禁して小説を書かせる。やがてポールは彼女が単に頭のいかれたファンではなく、10代の頃から殺人を繰り返してきたシリアルキラーだということを知るのだった。



感想:


小説家の全てが詰め込まれた作品。
小説作法、小説家とファン、批評家、純文学と大衆文学、読むことへの欲求、表現のカタルシス…
これらをホラーという形で最高に面白く書きあげている傑作。

「ミザリー」がタイトルになっていることも絶妙。
ポールを閉じ込める異常犯罪者はアニーだけれど、本を閉じると彼女の名前が「ミザリー」だったような気がして、よく間違える。この間違いのたびにちょっとぞくりとする。背表紙だけで、いや、タイトルだけで怖い。

監禁生活はもちろん絶対ごめんだけれど、「ミザリー」では奇妙な生活感が良く表されていて、まるでその場にいたかのように「生き生きと」感じられる。アニーは50センチくらいしか離れていない隣に座っている気がするし、ペンギンの置物もさっき玄関から戻って来た時に見たような気がする。

単に生活をうまく描写しているだけでなく、その細部に「喜び」が表現されているからだろう。
そしてその「喜び」の源は、ポールがのめり込んで小説を書いていること、そしてそれが思いもかけぬ傑作となっていることにあるのはもちろんだ。
アラビアンナイトを語るシェエラザードのように、ポールは小説を書き続けることでアニーに生かされているし、彼女に対してある種のパワーを持っている。
ただ足を失って薬漬けにされ監禁されるというだけでは陰惨だが(陰惨では済まないショッキングな場面もふんだんにある)、ポールの才能によって、この状況が明るく、楽しくすらある。

何度も読み返したくなるのはホラーの部分だけではなく、小説中の小説「ミザリーの生還」とこの小説「ミザリー」が二重に傑作を作りだす絶妙なストーリーテリングによるものだ。

ファン心理の恐ろしさとして頻繁に引き合いに出され、読んだことがなくてもなんとなくあらすじを知っている人も多い「ミザリー」。
単なるホラーの域を超えた、スティーブン・キング出色の作。

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ミザリー (文春文庫)
スティーヴン キング Stephen King
文藝春秋 2008-08-05
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シャイニング〈下〉 (文春文庫) スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫) ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫) IT〈1〉 (文春文庫) スケルトン・クルー〈1〉骸骨乗組員 (扶桑社ミステリー)

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