びぶりおふぃりあ  ブックレビューとオススメの海外ドラマ・映画のあらすじと感想。顔面血管腫(赤アザ)カバーメイク体験談

2014年05月

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オススメ度:☆☆☆☆☆
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女のいない男たち
村上 春樹
文藝春秋 2014-04-18
評価

恋しくて - TEN SELECTED LOVE STORIES フラニーとズーイ (新潮文庫) ふわふわ (講談社文庫) 村上海賊の娘 上巻 村上海賊の娘 下巻

by G-Tools , 2014/04/27




良かった。
モチーフは古くから使われているものだけれど、きちんと、年月を経て意味が深まっている。
とても良い短編集。(短編、なのかな?割と長目だよね)

なんとも知れない愛と、目に見える孤独。

「独立器官」の渡会医師の奇怪な死は、焦がれ死にという古くからあるかたちではない。
真剣に愛した相手に抱いていた幻想が裏切られた渡会医師の壮絶で不思議な死は、今の私たちが抱える恋愛の問題について深く考えさせる。
関係に未来や過去を練り合わせた物語が見出されそうな気配に気付くと、いちはやく相手が求めてきた物語を裏切って逃げる。
そうして私たちは、今の日本を覆う冷めた風潮に復讐を遂げながら、いっそうそれを助長していくのだろうか?

妻に裏切られ、浮気現場を目にした男の傷付いた心と、傷付くことから逃げたためにできた心の隙に住み着いてしまう蛇。それは魔物というよりも他人が自分の家にずかずかと住み着いてしまったような感覚で描かれている。『侵害』に近い感覚で。
「おれは傷つくべきときに十分に傷つかなかったんだ、と木野は認めた。」
深まったはずの孤独と裏腹に、失われるプライバシー。
そうして大切な自分自身は薄くそぎ取られていく。もはやそこでは「大切な自分自身」などはもう、ないのだが。

村上春樹はもっともっと短編を書いてほしい。彼は今の日本にとって必要な作家だ。「ノルウェイの森以降これといった作品がないのについ新刊が出ると買っちゃうけどさ」と思いながらも買い続けてきて良かった。
そう思わせる本。

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女のいない男たち
村上 春樹
文藝春秋 2014-04-18
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恋しくて - TEN SELECTED LOVE STORIES フラニーとズーイ (新潮文庫) ふわふわ (講談社文庫) 村上海賊の娘 上巻 村上海賊の娘 下巻

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