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サド侯爵夫人(三島由紀夫/新潮文庫)

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オススメ度:☆☆☆☆☆
オススメ対象:ノーマルもアブノーマルも
オススメポイント:息のむプレイ

サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫)
サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫)三島 由紀夫


おすすめ平均 star
star時代を超え光芒を放つ〈昭和の名戯曲
star戯曲のおもしろさを堪能できた
starGood job!
star良い
star18世紀フランス版熟年離婚。

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「でもその貞淑はお母様から教わったものですわ。」
「ああ、お前が貞淑というとみょうにみだらにきこえる。どうしてだろう。私は前からそんな気がしていた」
「では、それなら私の愛情は・・・・・・」
「その言葉のほうは、又妙にみだらでなさすぎるのだよ」
倒錯。そのゆがみにこだわるゆえに回りくどい言葉で、その悦びが自慢ゆえに下卑た言葉で、語られることが多いアノ世界。が、しかし。
登場する人物はすべて女、彼女たちの共通項であるサド侯爵は常に舞台の外から黒い影を落としているのみ。
この会話を交わすのははサド侯爵の妻であるルネと彼女の母親であるモントルイユ夫人である。おまえの貞淑はみだらで、愛情はみだらでなさすぎる、この宣告がしかも実母から下されることで、ルネの倒錯は舞台に吊るし上げられる。
母親は更に娘に迫り、彼女の秘密を暴き立てる。
「おしまいまでおきき。アルフォンスは黒ビロードのマントを室内で羽織り、白い胸をはだけていた。その鞭の下で、丸裸の5人の娘と一人の男の子が、逃げまどっては許しを乞うていた。長い鞭が、城の古い軒端のツバメのように、部屋のあちこちを飛び交わした。そしてお前は・・・」
「ああ!(ト顔をおおう)」
「天井の枝付燭台に手を吊られていた。丸裸で。痛みに半ば気を失ったお前の体の、雨のえにしだの幹に流れる雨滴のような血のしずくが、暖炉のほのおに映えてかがやいていた。公爵は少年を鞭でおどかして、公爵夫人の身を清めるようにいいつけた。少年はまだ背が低かったので、椅子を踏み台にしてお前の吊られている体にとりつき、・・・・・・どこもかしこも、(ト舌を出し)・・・・・・舌で清めた。清めたのは血ばかりではない。・・・・・・(間。)ルネ。(トルネに近付く。ルネしりぞく。)・・・・・・(ト更に近付く。ルネ更にしりぞく。モントルイユ、その襟元を掴む。ルネこれを両手でふせぐ。モントルイユ、にわかに手を離す)」
もはやこれは母娘のやり取りではなく、神をも恐れぬ背徳的な交わりなのだ。
その責め具はぴたりとあわせたまぶたの裏にも燦然ときらめく言葉。そして品位は、手も下されずにおとしめられる。


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橋本治の「「三島由紀夫」とはなにものだったのか」を読み終えた。三島由紀夫の小説はさほど興味を持てなかったが、戯曲には興味が持てた。いつか読んでみよう。ちょうど、昨夜NHKで三島由紀夫の「近代能楽集」の舞台を放送していて、録画したものの紹介部分だけをさっき
2007/09/25(火) | ダブログ宣言!

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