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中国行きのスロウ・ボート(村上春樹/中公文庫)

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オススメ度:☆☆☆★★
中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)
中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)村上 春樹

中央公論社 1997-04
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star珠玉の短編小説
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冒頭:

最初の中国人に出会ったのはいつのことだったろう?


収録作品:
 中国行きのスロウ・ボート
 貧乏な叔母さんの話
 ニューヨーク炭鉱の悲劇
 カンガルー通信
 午後の最後の芝生
 土の中の彼女の小さな犬
 シドニーのグリーン・ストリート

あらすじ・概要:
村上春樹の最初の短編集。
1980年~1982年にかけて発表された。
あらすじらしきものはない。

感想:
村上春樹氏本人が自作についてよく、「かなり問題を抱えた人間が書いたかなり問題を抱えた小説」と評しているが、「中国行きのスロウ・ボート」はまさにそんなかんじ。

朝から一日中頭が痛かった日に一生懸命考えたことみたい。
みじめで、憂鬱で、希望がなく、無意味。
必要なのは鎮痛剤だったのに…。

2008年の秋までは、私の人生で一番辛かったときは、離婚後引越しをするときだった。でも秋に、それをはるかに上回って悲しみの測定上限を振り切る衝撃的な出来事が起こった。
ばかばかしい話だけど、男に捨てられたのだ。
その男は不幸を訴え、結婚をエサに私にたかり、利用し、さんざん甘い汁を吸ったあと、彼が破たんしていると言っていた妻の元に帰って行った。
そして「人にばれたら困るのはお前だ」と私を脅したのだ。
笑ってしまうけど、その男は、家に帰るためのタクシー代まで私にせびったのだ。
何よりも、信じていた男がそんなクズだったということが私をうちのめした。
まさか、という思いが長く残り、正真正銘のクズだということがわかるのには時間がかかった。
どんなひどいゴシップや犯罪を見ても、その男よりも人間性の浅い中身のない人間を見つけることができないことに、何よりも私はうちのめされた。どんなドラマに書かれている最低男も、その男よりはましなのだった。

そのときに(正確に言うと3週間くらい経ってやっと書物に手が伸びて)なぜか手に取ってしまった「中国行きのスロウ・ボート」。
その気分を詳細に述べると発狂しそう。
ただシンプルに言えるのは、この小説が、あるバロメータになったということ。

「あ、私、まだまだぜんぜん小説とか読めるようなコンディションじゃないんだ」というバロメータに。

もうちょっとでバロメータ以上の効き目を発揮するところだったが・・。

辛いことがあったときには絶対読んではならないリストを石で作って、刻み付けておきたいね。

沖縄戦とかベトナムとかの戦争戦没者記念碑みたいに。「中国行きのスロウ・ボート」


DATA:
10進分類:913.6
内容分類:純文学
メインテーマ:不明

著者名:村上春樹
著者出身国:日本
時代背景:現代

漢字の難しさ ☆★★
表現の難しさ ☆★★
文体の読みにくさ ☆★★
テーマの重さ ☆☆☆
テーマの難解さ ☆☆☆
テーマの普遍性 ☆☆★
所要時間:(15分刻み)
1時間30分

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実はこのレビューは書いてじゃら3年経った2012年の5月に書きなおした。
少し冷静な文章になったんじゃないかと思う。

傷は深く、激しい怒りは私を変わらず苦しめている。
その男のことを思い出すと、頭の中がまっしろになり、胃のあたりに蝕まれるような不快感を覚える。

そこから言葉は生まれるだろうか?
その、何もかもが溶けて白熱するような怒りから、暴力以外のものを導きだすことが、私にできるだろうか。
ごまかすのでなしに。

正直に告白すると、自信はあまりない。

でも、いつも言葉の力を信じて、言葉だけを頼りに、戦っていたい、そう願っている。
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