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ノルウェイの森(村上春樹)

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オススメ度:☆☆☆☆☆
オススメポイント:呪い

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)ノルウェイの森 上 (講談社文庫)
村上 春樹

ノルウェイの森 下 (講談社文庫) 海辺のカフカ (上) (新潮文庫) 海辺のカフカ (下) (新潮文庫) ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫) 風の歌を聴け (講談社文庫)

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あらすじ・感想:
純愛、せつない、激しい、と簡単に片づけられるような小説ではない。

登場人物たちをひとりずつ、幸福の皿からも生命のテーブルからも引きずり下ろしていく、禍々しい力。

それに愛が絡んでいるから悲しみばかりが強調されるが、愛を削ぎ落して眺めてみると、呪いの物語だと気付かされる。やけに多いセックスシーンも、異形の神への捧げものだ。
ノルウェイの森を読むたびにめまいがする元凶はそれだ。
おかげでビートルズのノルウェイの森もすっかり恐ろしい曲になってしまった。

ノルウェイの森は一人称でしか書きようのない作品で、三人称では全く違う作品になる。
その隔たりは、原案が同じだということにすら気付かないくらい遠いだろう。
村上春樹自身が、書き直したとしても。

ところが、ノルウェイの森に登場する人々は、外見的な美しさを要求しないのだ。
美しいとされる人々は登場してくる。が、
外見的には彼らはたぶん平凡で、
「このひとが直子だ」
「このひとがハツミだ」
「このひとがキズキだ」
…と紹介されたら、
「え…」と内心つぶやいて
失笑をこらえるような見た目であるような気がする。

それでもワタナベの心には特別に映るのだな、と、その一点にのみ価値があるように思うのだ。
直子の苦しみ、レイコの過去も、彼らの心の中にだけそれは存在し、それを語る言葉を彼らが持っていて、ワタナベにその言葉でつながり合うことを許したから物語に流れ出してくるのである。

ノルウェイの森の映画がいま公開されているが、三人称的な映像メディアで美しい人々が演じるノルウェイの森は、それはそれで良い作品になることは可能性としてはゼロではないと思うが、成功は難しいのだろう。

私もノルウェイの森の脚本を書きたい。

私なら、映画版ノルウェイの森は主人公を緑にして、緑が出会った奇妙で平凡なワタナベという若者を描く。
小説で描かれたように心の全て、純愛の軌跡全てを描くのではなく、一人の若い女性が覗き見た断片として。
そして、ワタナベとの出会いによって緑に開かれた世界と、交わり合う心を描く。直子の存在に危機感を覚える緑を見てみたいし、直子の世界を父の脳腫瘍に重ねるというのはどうだろう。
その物語なら、三人称でも、ワタナベが今をときめく役者でも、直子が美人でも、気にならないで楽しめると思う。
唯一、緑だけがワタナベの心の外側でいきいきと生きている人物だから。

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