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愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (岡田尊司)

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愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)
岡田 尊司
光文社 2011-09-16
評価

パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書) 人を動かす対話術 (PHP新書) シック・マザー 心を病んだ母親とその子どもたち (筑摩選書) 境界性パーソナリティ障害 (幻冬舎新書) 子どもの「心の病」を知る

by G-Tools , 2012/07/10

あらすじ・概要:


従来、愛着の問題は、子どもの問題、それも特殊で悲惨な家庭環境で育った子どもの問題として扱われることが多かった。しかし、近年は、一般の子どもにも当てはまるだけでなく、大人にも広くみられる問題だと考えられるようになっている。しかも、今日、社会問題となっているさまざまな困難や障害に関わっていることが明らかとなってきたのである。(袖より)



感想:


愛着障害って、なにごと?

愛着障害、という言葉を知らなかったので、児童虐待というキーワードで本を検索していてこの本が出てきたとき「愛着障害ってなにごと?」と思ったんだけど、ひとことで言うと、親との関係が悪かったことが人間性に悪影響をもたらしていることを指しているみたい。

この本を読んでいると、安定型の愛着スタイルを持っていることの素晴らしさがしみじみと感じられて、自分の人間関係への向きあい方を少しでも良くしようという気になる。

たいていの人には回避型のような傾向も不安型のような傾向もあると思う。
私はそういう偏った気分でひとや物事に接することが客観的に見てどういうことなのか、ちゃんとわかっていなかった。すごく必然で正当な理由があるような気がしてむしろその偏りに固執していた…。
なぜ自分に良いことが起こらないのか不思議がっていたわ。

でも、そういうことだったのね。

中でも感銘を受けたのは、愛着障害を克服するために自分が自分の「親」になる、ということ。

確かに、始まりが親との問題だったとしても、成人してから親と向き合ったところで始まりからやり直せるわけでもない。親だっていつまでも生きているわけでもない。

自分が自分の親になる、

その手があったのね。

「親なしでやっていく」より、ずっと素敵なことだ。
同じことなのかもしれないのに、どうして明るい気持ちになるのかな。
やっぱり人には守って導いてくれる存在が必要なのだろうか…。

誰かに依存するのではなく、この世界の成り立ちにただ安心して眠ることができれば。清潔な天蓋付きベッドのように、この世界が優しく見おろしてくれていれば…。

私の腕の中で頬をふくらませて眠る娘の姿、手足のぬくもり、が、突然共感を伴って頭に浮かんだ。
自分が彼女であるような気持ちと、彼女の親である自信と…

ひどく眠い。


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愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)
岡田 尊司
光文社 2011-09-16
評価

パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書) 人を動かす対話術 (PHP新書) シック・マザー 心を病んだ母親とその子どもたち (筑摩選書) 境界性パーソナリティ障害 (幻冬舎新書) 子どもの「心の病」を知る

by G-Tools , 2012/07/10



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目次



はじめに―― 本当の問題は「発達」よりも「愛着」にあった

第一章 愛着障害と愛着スタイル

あなたの行動を支配する愛着スタイル/抱っこからすべては始まる/特別に選ばれた存在との絆/愛着の形成と臨界期/愛着の絆と愛着行動/愛着の傷と脱愛着/親を求めるがゆえに/安全基地と探索行動/ストレスと愛着行動の活性化/子どもの四つの愛着パターン/統制型と三つのコントロール戦略/良い子だったオバマ/愛着パターンから愛着スタイルヘ/愛着障害と不安定型愛着/三分の一が不安定型愛着を示す

第二章 愛着障害が生まれる要因と背景

増加する愛着障害/養育環境の関与が大きい/親の不在/川端康成の場合/K君の場合/ルソーの場合/養育者の交替/漱石の場合/太宰治の場合/親の愛着スタイルが子どもに伝達される/愛着障害を抱えていたミヒヤエル・エンデの母親/愛着スタイルと養育態度/ビル・クリントンの場合/ ヘミングウェイの場合/ネガテイブな態度や厄介者扱い/親に認めてもらえなかつた中原中也/母親のうつや病気も影響する/ウイニコットの場合/母親以外との関係も重要/ 一部は遺伝的要因も関与

第二章 愛着障害の特性と病理

愛着障害に共通する傾向/親と確執を抱えるか、過度に従順になりやすい/ヘミングウエイの後悔/信頼や愛情が維持されにくい/何度も結婚に失敗したのは/ほどよい距離がとれない/傷つきやすく、ネガティブな反応を起こしやすい/ストレスに脆く、うつや心身症になりやすい/非機能的な怒りにとらわれやすい/過去にとらわれたり、過剰反応しやすい/ 「全か無か」になりやすい/全体より部分にとらわれやすい/川端の初恋/ヘミングウェイと闘牛/意地っ張りで、こだわりやすい/発達の問題を生じやすい/発達障害と診断されることも少なくない/自分を活かすのが下手/キャリアの積み方も場当たり的/依存しやすく過食や万引きも/ ヘミングウェイと依存症、うつ/青年期に躓きやすい/子育てに困難を抱えやすい/良い父親ではなかったヘミングウェイ/父親になることにしり込みしたエリクソン/アイデンティテイの問題と演技性/道化という関わり方/内なる欠落を補うために/反社会的行動の背景にも多い/ジャン・ジュネという奇跡/安住の地を求めてさまよう/性的な問題を抱えやすい/ルソーの変態趣味/谷崎潤一郎の女性観/親代わりの異性と、ずっと年下の異性/誇大自己と大きな願望/高橋是清の「強運」/独創的な創造性との関係

第四章 愛着スタイルを見分ける

愛着スタイルが対人関係から健康まで左右する/大人の愛着スタイルを診断する/ストレスが溜まつたとき、人を求めますか?/つらい体験をよく思い出しますか?/愛する人のために犠牲になれますか?/愛着スタイルと仕事ぶり/対人関係か仕事か/愛着スタイルと攻撃性/健康管理に気を配る方ですか?/喪の作業の仕方が連う/愛着スタイルは死の恐怖さえも左右する/成人愛着面接では、親との関係に焦点を当てる/子ども時代の愛着パターンとの関係

第五章 愛着スタイルと対人関係、仕事、愛情

1.安定型愛着スタイル 却
安定型の特徴

2.回避型愛着スタイル
【回避型の特性と対人関係】
親密さよりも距離を求める/何に対しても醒めている/自己表現が苦手で、表情と感情が乖離する/隠棲願望とひきこもり/種田山頭火の場合
【回避型の恋愛、愛情】
愛とは、こだわらずに忘れ去るもの/パートナーの痛みに無頓着/助けを求められることが怒りを生む

3.不安型愛着スタイル
【不安型の特性と対人関係】
なぜ、あの人は、気ばかりつかうのか/拒絶や見捨てられることを恐れる/すぐ恋愛モードになりやすい/べったりとした依存関係を好む/ネガティブな感情や言葉が飛び火しやすい/パートナーに手厳しく、相手の愛情が足りないと思う/両価的な矛盾を抱えている

【不安型の恋愛、愛情】
不安型の人がセツクスに燃えるとき

4.恐れ。回避型愛着スタイル
漱石の苦悩の正体

第六章 愛着障害の克服
1.なぜ従来型の治療は効果がないのか
難しいケースほど、心理療法や認知行動療法が効かない理由/精神分析が愛着障害を悪化させるのは/なぜ、彼らは回復を生じさせたのか?/愛着障害を乗り越えた存在のもつ力

2.いかに克服して行くか
(1)安全基地となる存在
安全基地を求めてさまよい続けたルソー/良い安全基地とは

(2)愛着の傷を修復する
未解決の傷を癒やす/幼いころの不足を取り戻す/踊子体験と愛着の修復/ままごと遊びと子ども心の回復/遊びがもつ意味/依存と自立のジレンマ/傷ついた体験を語り尽くす/怒りが赦しに変わるとき/過去との和解/義父と和解したクリントン/ステイープ・ジョブズの場合――禅、旅、妹との邂逅
(3)役割と責任をもつ
社会的、職業的役割の重要性/否定的認知を脱する/自分が自分の「親」になる/人を育てる/アイデンテイティの獲得と自立

おわりに―― 愛着を軽視してきた合理主義社会の破綻

愛着スタイル診断テスト

主な参考文献



ヘミングウェイ、ルソー、ジャン・ジュネ、ミヒャエル・エンデ、川端康成、太宰治、夏目漱石などの著名人を例に挙げていて、自分の愛着障害について文章にすることが克服に役立つ、と書かれている。

確かに生い立ちに問題があったことが知られている著名人といえば文学者ばかりと言っても過言ではないけれど、自分の生い立ちのネガティブな部分を文章にして公開するのが近代文学というものだった、というだけではないかしら…?

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関連タグ : 岡田尊司, 愛着障害,

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